2014年10月1日水曜日

Protaper Gold for Maxillary molar root canal

プロテーパーゴールドを昨日初めて治療に使用してみた。

患歯は#2。作業長がDBが25mm、Pが24mm!もある長い歯。しかも湾曲度合いが強い。

プロテーパーゴールドは、以下のようなサイズからなる。

















テーパーはvariable、つまり単純にテーパーの分ずつ大きくなるわけではない。
Protaper Universalと同じ規格、つまり同じペーパーポイントとGPを使用できる。
詳しい拡大率などはよく分からない。Dentsplyに聞いても教えられないとの返事。

西海岸派のendodontistとして著名なC.Ruddleのサイトに詳しい説明があった。SXはD6で#50, D7で#70, D8で#90, D9で#110。これはGatesのサイズと一致する。

今までとのProtaperとの違いはその弾性だろう。箱から取り出すだけでややぐにゃっと曲がってるので最初は少しビックリする。また使用する時に曲がってるのでくるくる回って根管に入りにくい。(曲がったgatesを使うみたいなイメージ)

シークエンスは基本的にはフルレングステクニック。
ストレートラインアクセス、グライドパスを#10,15までしたらS1, S2, F1,F2,F3, F4…と続けて拡大していく。SXはストレートラインアクセスに使用する。

ただ実際使用してみて分かった事が、例えばF2が作業長まで到達しないとまたF1に戻らなければならない。F2(#25)のテーパーが販売されているF2より小さいものが無いため、非常にめんどくさかった。ファイルを行ったり来たりしなければならずこれではハンドファイルと何ら変わらない。
もう一つはテーパーがvariableなので、多社のGPが使用できない。つまりdentsply Protaper Gold(もしくはUniversal)のシステムを永遠に使わなければならない。
歯内療法専門医が求めるファイルは、様々なサイズとテーパーがあるもの程望ましい。そういうものほど、汎用性が高いからだ。

しかしProtaper Goldのように#20は.07しか、#25は.08しかファイルありません!と言われると非常に使いづらい。。。まだ1度しか使用していないが、これが将来のメインファイルに躍り出る事は多分なさそうだ。やはりRaCe(Endosequence)に一日の長があると言わざるを得ない。ああいう切削感が強いもので種類が豊富なものが我々が好むファイルである。(こちらでMtwoを使用してみたいのだが、どの会社からも買えない。)

思うに、このdentsplyのラインナップはGP向けである。特にWave-1などはその最たるものだろう。(ちなみにうちのレジデントでWave-1を使用している者は一人もいない)
ただレシプロだとファイル破折が優位に少なくなるという論文もあり、個人的には面白いと思うがこちらでレシプロのシステムを採用しているFacultyも殆どいない。

ただまだ1回しか使用していないのでもう少し使用してみて結論を出したいと思う。何しろ安いのでこれでもか!と購入してしまったので。。。

こちらにいる2年間で色々なファイルを使用してその特性を体に覚えこませ、自分に一番会ったものを将来選択したいと思う。


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