2015年8月6日木曜日

USCでの初めてのApicoectomy

今日はUSCに来て初めてのサージェリーの日だった。
午前中に#8の歯根端切除術。
午後に#3のRoot amputation。
日本で外科の経験はあるものの、外国人の外科治療だしやはり勝手が違うだろうから最初の日はとにかく少し緊張した。

USCでの外科治療の特徴は、まず外科前にCBCTを必ず撮影。その後、ファカルティと以下のようなことを議論しパスすると外科のGoサインが出る。

USC Grad Endo: Topic to be discussed when surgical case is presented to a faculty member
1. Pre-op preparation (making a foundation for success)
a. Diagnosis-options/informed consent, med bx., restorability
b. Retreat or not.
c. Oral hygiene instruction, cleaning o f surgical area, chlorhexadine rinses before and day of surgery etc.
d. Local cleaning while anesthesia is taking affect

2. Set-up-
a. prepare for all contingencies
b. thoroughly check set-up for completeness and all devices are working
before seating the patient.

3. Anesthesia & pre-op meds (decadron, nsaid's, antibiotics,others)

4. Flap design and anticipated suturing technique
a. Vertical releasing incisions, yes or no and if yes where
b. Horizontal: lntrasulcular full thickness, Luebke-Ochsenbein
c. How to raise flap
d. How to handle papillas

5. Location of apex
a. What does operator expect to see when flap is raised
b. Strategy for locating apex

6. Apicoectomy-yes or no and why
a. How do you know i f apicoectomy is complete?
b. Inspection ofroot with explorer, fiber-optic and/or metheline blue.

7. Removal oflesion-Biopsy! (prepare patient for cost).

8. Hemostasis- epi, Ca(S04), Fe(S04), pressure etc.

9. Apical prep-yes, no and why
a. depth
b. isthmuses
c. in canal with gutta percha
d. in non treated canals

10. Apical filling material- when, what, how mixed and placed
a. MTA
b. SuperEBA
c. Bonded composite
d. Xxxxx

11. How, whys and when for different suturing techniques and suture materials and needles.

12. Post-op instructions and meds.

13. Follow-up appointment plan

外科中は必ずファカルティがそのレジデントに張り付き、術中も容赦なくステップづつ途中で止められ確認・必要があれば修正をせまられる。

しかも最初は必ずDr. Shectherと行わなければならず、彼は外科中普通に止めてブラックボードに呼び出しそうじゃねえ!こうだ!と指示を出してくるので治療時間が倍以上かかってしまうのでみんなナーバスになる。

Dr. Shectherは切開、剥離、骨削除、レトロプレップ、MTA逆根充、縫合と全てに渡って真横から指示を出してくるので患者の麻酔が途中で切れてしまうことが多い。
今日も朝の歯根端切除術は9時半から始まり終わったのが12時だった。



この歯はもしアマルガムがなければもっと短時間で終わっていただろう。
アマルガムを歯根端切除、逆根管形成でいかに除去するか?というのが今日の最大のテーマであった。

なるべくアマルガムを骨窩洞内に拡散させたくないため、またMTAによるシーリングの厚みを極力確保したいため、如何にアマルガムより上の歯根を切除せずにアマルガムをバーで削ることなく取り出すか?がポイントであった。

指示通り、アマルガムを削ることなく除去したがアマルガムが根管内に残存してしまった。



しかしこれを指示通り除去。ポストまで逆根管形成し、MTAで根充した。




縫合も顕微鏡下で行わなければならず時間を要した。
特に1次治癒を狙うため弁の断端と断端が揃っていないともう一回やり直しを宣告されるので高倍率で縫合のやり直しをせざるを得なかった。

今回は前歯部だったので、切開はlntrasulcular full thickness, Luebke-Ochsenbeinの混合であった。やはり縫合がpapillaにかかった場合、そこに針を通すのが非常にテクニカルセンシティブで途中で何度も止められてややイラっとした感は否めなかったが(笑)、こうして一つ一つのステップでああだこうだと指示されたことがなかったので非常に有意義であった。

USCでは卒業までに最低10の歯根端切除術を行わなければならない。
従って、午後のRoot amputationはrequirementに含まれない。
ただ例年、どのレジデントも20の外科をこなして卒業しているので症例数に関しては心配はなさそうである。

なんといってもUSCでは歯根端切除術はCT撮影費用を含めてもたったの150ドル!なので合理的なアメリカ人は再治療よりも外科を行いたいという人が多い。

ということで今日1日は非常に長かった。。。
このままゆっくり寝たいところだが、明日までに症例のケースワークをしなければならず今日もあまり寝れそうにない・・・

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