2014年7月19日土曜日

CPRのライセンス

今週は統計の授業に始まり、抜去歯牙の練習、麻酔の授業とロールプレイの打ち合わせ、Dr. Kellinyの根管充填の授業、Dr PharkとのEugenol Sealerのプレゼンの打ち合わせ、そして昨日今日と二日連続でのDental Pulpのプレゼンテーションと盛りだくさんだった。

特にこの麻酔の授業は完全についていけない。いや日本語でもついていけるか微妙なものだ。
麻酔の授業にはCPRという実習&試験が義務づけられている。
CPRとは何かご存知だろうか?

CardioPulmonary Resuscitation; CPR、要は心肺蘇生法の実習である。

アメリカでは2年に1回の更新が必要らしく、私はもちろんそんなライセンスは持っていないので他の科のレジデントと共にこの実習(と試験;受ける前までそんなものがあるとは知らなかった)を受けねばならなかった。

最初は日本でやる心臓マッサージのイメージしかなかったので、案外楽勝かなと思っていたが、これがとんでもなかった。
一人一人に人形が割り当てられ、DVDをみて実際に心肺蘇生を行う。
ここまではよくある話だ。
しかしこの後、AEDを組み入れた2人1組の実習から雲行きが怪しくなる。
私の相手は何度もこの授業を受けてベテラン風の矯正のレジデントの方らしく、勝手が完全に分かった感じでかったるそうな様子であったが、私が全く機能しないので実習中、明らかにイライラされていた。
Call 911!さえ意味の分からない私。思い切って聞くと、日本で言うところの119番だと言う。

そして何とかその場を凌いだ私に待っていたのは試験官監視の下の実習テストだった・・・
これが辛かった。何せ指摘されても英語は早い、なんて注意されているかほとんど聞き取れなくて分からないので、怒鳴られながら?必死で周りを見ながらありったけの英語力で理解したdvdの心肺蘇生のステップを繰り返す。しかし所々分からない部分があり、お相手さんをも怒らせてしまう。。。クーラーがガンガン効いた部屋で汗を一人だけ滝のように流していたのには事情があったのだよ、K君。

そしてようやく終わった!と一息ついたら、

“じゃあ今から試験します!試験にパスした人にはカードを与えます。落ちた人はまた受けてください!”

Oh my god! なんという事だ。。。

他のレジデントはサクサクとまるで自動車学校の試験を解くかのように終了し(その場で点数がすぐ分かるので)続々とカードをもらい帰っていく。ぶっちぎりで遅かったのは紛れも無くこの私だ。あまりにも遅いので試験官やスタッフは片付けを進めていた。
彼らの冷たい視線を浴びながらようやく試験終了し、試験用紙を試験官に渡した私の運命は?・・・

“84点で合格よ、おめでとう、Akira。”

正直今、何を解いたのか全く記憶にない。
何で合格なのかもよく分からない。
ただ頭を振り絞り言われた事を思い出しながら解いた結果がこれだった。

そしていただいたのがこのカードである。



私はこのカードを見るたびにこの日の事を強烈に思い出すだろう。

そして間違いなくこの日のことは、USCに来てから今までのところ一番のインパクトがある思い出である事は言うまでもない。


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